「ケシパール」とは、核のない海洋真珠の総称です。
名前のように、芥子の実のような形をしています。
核のない海洋真珠って一体どういうこと?と思った方も多いのでは。
- 核がないとはどういうこと?
- ケシパールはどうやってできるの?
- 海洋真珠だけって…淡水パールは含まれないの?
上記のことについて、もう少し詳しく、簡単にお話しします。
1.核がないとはどういうこと?
ここでは
「核とは?ー正円真珠のつくられ方ー」
についてお話しします。
そもそも、
多くの方が知っているきれいな球体の真珠(正円真珠)は、
淡水貝の貝殻を球体に削り、実際に真珠をつくる貝に入れてつくられます。
その核の周りに真珠層が巻かれることによって、正円真珠ができます。
ですが、実際には生き物がつくるので、
全てきれいな正円真珠ができてくるわけではなく、
いびつな形の真珠もたくさんできてきます。むしろきれいな正円真珠の方ができる割合が低い…。
2.ケシパールはどうやってできるの?
さて、正円真珠がどうやってできるかわかったところで、
ケシパールの話に戻ります。
ケシパールは核がないパールのことです。
貝が飲み込んだ有機物の周りに真珠層が巻かれるなどして、
偶然にできる産物がケシパールなのです。
そのため、
かたちはとてもユニーク。
上の写真のように、凸凹した質感のケシパールや、
突起ができたケシパール、
楕円のようなケシパールなどなど、
多種多様なかたちです。
3.海洋真珠だけって…淡水パールは含まれないの?
淡水パールの存在をご存知の方も多いと思いますが、
「ケシパール」と呼べるのは、海洋真珠=海水貝がつくるパールに対してのみです。
なぜ淡水パールは含まれないのか、というと、
淡水パールはそもそも、核のないパールがメジャーだからでます。
核を入れ、正円でかがやきの良い淡水パールネックレスもつくられて取引されていますが、
長い真珠の歴史で言うと、近年になってからです。
淡水貝は比較的、成育が早く、サイズが大きいので、
早く、たくさんのパールをつくることができます。
核を入れず「ピース」*と呼ばれる細胞片のみを入れたりすることで、パールできる。
いわば、精密さよりも量産に向いている性格の貝。
そのために、生産性を考え、
淡水貝では核のないパールがメジャーにつくられてきたのではないでしょうか。
その背景を考慮すると、
「ケシパール」という言葉は、
海洋真珠でメジャーに養殖されていた正円真珠と分ける目的で生まれた言葉だったのではないか、と推察できます。
以上、ケシパールについてのお話でした!
ケシパールは、
偶然にできるユニークなかたちが魅力的です。
かたちがユニークな分、かがやき方もドラマティック♦︎
人と被らない唯一無二なところも個人的に大好きです^^
お読みいただきありがとうございました。
それでは!